"ナレッジ" is "アセット" 書評vol.1『金融』

 

金融

金融

 

 これからの時代は、

「IT」
「金融/ファイナンス
「英語」
の三つのスキルを持っている人材が生き残る、とか言われているが、これは医療の世界にも当てはまると思っている。
 
「IT」に関しては、世界的な流れとして、診断などの医療の中心的要素が、もうすでにITに置き換わってきているし(日本が乗り遅れているだけ)
「英語」に関しては、日本国内で診療していると、無視できない数の外国人の診療をせざるを得ない状況になっている。(医療費未払いの問題などは置いておいて)
「金融/ファイナンス」に関しては、病院の集約化とIT化が進む中で、病院建築/設備費用は巨額になってくることが予想され、従前の銀行融資以外の資金調達のスキームが必要になってくると考えている。(個人的には、病院不動産の流動化、J-REITへの組み込みが資金調達の手段として、今まで以上に活用されることを予想している)
 
さて、本書はその名の通り、金融を総論的に解説してある、対象として主に大学生を想定した教科書である。経済学者池尾和人氏の新書で紹介されており、手に取ることになった。大判で電車の中で読んでいると、目立つ。外観はとっつきづらいが、平易な文章で書いてあり、網羅性と言う意味では、社会人の学習に最適である。また、マクロ経済学数理モデルも説明してあるため、難しいが、飛ばして読んでも理解できるようになっており、超オススメの本である。値段も、¥3,400ぐらいで安い。
 
金融に関して何か一冊、ということであれば、これになるのか。
 
総論的な教科書なので感想はないが、もう一度再読した際に数理モデルだけノートに書いて理解したいところ。